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30代前半のOLが学び直しをきっかけに少しずつ人生を上向きにしていくブログ

今注目を集めるEdTech(エドテック)って? -「学び×デジタル」 は私たちの生活をどう変える?-

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こんにちは。しおりです。

ここ数年、教育現場で「EdTech」(エドテック)という言葉が浸透してきています。

新しい教育の形として教育関係者の注目を集めていますが、どういうものなのかピンとこない方も多いかと思います。

しかし上手く知って活用することで、教育関係者だけでなく、社会に生きる私たちにとってもとても便利なツールとなり得ます。

スキルを向上させたい社会人や、宿題や受験に追われる子どもたち、さらには第二の人生を生きるシニアの方にも。現代社会を生きる全ての人々にとって、心強いパートナーとなり得るEdTechの魅力を、今回はご紹介します。

1.EdTechって何?

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そもそもEdTechとは何のことでしょうか。

EdTechとは、”education” (教育)と ”technology” (テクノロジー)という二つの英単語を組み合わせた造語です。すなわち、テクノロジーを利用して新しい教育の形を追求する商品・サービスのことを意味します。

学校などの教育現場では、昨今電子黒板を利用した授業が行われたり、授業やレクチャーの一部をオンライン化したり、デジタル教科書を使って授業が行われたり、といった試みが見られます。これらは全てEdTechの一例です。

しかし、EdTechは教育現場で使用されるテクノロジーだけを指す言葉ではありません。個人学習の場面でも、EdTechは大いに活用されています。たとえば、スマートフォンの英語学習アプリや、オンラインのeラーニングコースなど。EdTechという言葉に馴染みがなくても、これらに触れたことがある方は多いのではないでしょうか。

1-1. EdTechのはじまり

EdTechは、90年代以降の家庭用コンピューターの普及をきっかけに、アメリカでビジネスとして花開きました。2000年代には、パソコンでの学習を前提としたeラーニングという言葉の方がまた一般的でしたが、2010年代にスマートフォンタブレットPCが世界的に普及したあたりから、それらモバイル端末にも対応した学習ツールとして、EdTechという言葉が広まりました。この頃、eBookやアプリ、SNSやインターネット動画など、スマートフォンの普及によって新しいメディアが数々登場しました。これらを教育に活用しようという動きが盛んになり、学習用アプリやオンライン学習コースなどが多数開発され、インターネットの波に乗って世界中に拡散していきました。こうして、アメリカ生まれのEdTechは世界へと広がっていきました。

2.EdTechはなぜ今注目を集めているの?

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そんなEdTechが、ここ数年日本でも大きな注目を集めるようになりました。そこには、どのような背景があるのでしょうか。

そもそもテクノロジーは、現代を生きる私たちにとって必要不可欠なものです。

私たちは日々仕事でコンピューターと向き合い、携帯電話を持ち歩き、インターネットから多くの情報を得ています。

総務省の最新の調査によると、日本国内の携帯電話およびパソコンの世帯普及率は、2016年末時点でそれぞれ94.7%、73.0%だそうです。それに加え、近年スマートフォンの普及率が急速に上がっています。20代と30代の若者のスマートフォン所有率は、2016年末時点で9割を超えていました。また、40代でも約8割、50代でも6割超えという数字になっています。

世界的に見ても、今後5年以内に、世界の人口の約80%が日常的にブロードバンドにアクセスできる時代が来ると言われるなど、世界のデジタル化は急速な勢いで進んでいます(参照:2016/2017 Global EdTech Industry Report)。

一方、教育現場を見てみると、その様子は100年前から変わらない、などと言われます。教室には机といすが整然と並び、前方ではチョークを持った先生がひたすら板書する。確かに、今も昔も、そう変わらない教室の風景かもしれません。

実際、世界の教育市場の中で、デジタル商品の市場規模はたった2%ほどだという調査結果があります。私たちの日常生活はこれだけデジタル化されているのに、教育産業の98%が未だデジタルに対応していないというのは、ショッキングな事実です。

一方、現在小中学校で学ぶ子どもたちが大人になるころには、デジタル化のスピードはさらに加速し、私たちが想像もできないような社会が広がっていると予想されます。子どもたちの日ごろの学習環境と、彼らが担っていかなければならない未来の社会との間に、あまりにも大きなギャップが生じてしまっているというわけです。このギャップを、社会はどのようにして埋めてあげれば良いのでしょうか?

ここに、EdTechが注目を集める理由があります。EdTechを積極的に導入し、日ごろから当たり前のようにデジタルを利用する環境を作ることで、子どもたちを来る社会生活に備えさせ、さらには社会イノベーションを創出できるような人材を育む、というのがEdTechに期待される役割です。

日本政府が2020年までに、生徒一人あたりにタブレット一台を支給しようとしていますが、そのような政策の裏には、こういった問題意識があるのです。

3.EdTechはわたしたちの生活をどう変えるの?

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ここまで教育現場のお話を中心にしてきましたが、EdTechが変えるのは、決して子どもたちの未来だけではありません。

EdTechは、全ての人にとって学びをより身近に、気軽に、そして面白いものにする力を持っています。そして、EdTechを使って学ぶことができる分野は、無限大なのです。語学や専門知識、マネジメントなどビジネスに関わる分野や、大学で扱うアカデミックな分野、さらには人生を豊かにする趣味や文化に関するトピックまで。EdTechは、スマートフォンとインターネットを使って、自分の好きなことを、いつでもどこでも好きなように学ぶことを可能にします。それにより、多くの人にとって、キャリアアップや自己実現がもっと身近なものとなるのです。これは決して遠い未来の話ではなく、EdTechが既に私たちの生活にもたらしている現実です。

EdTechが学びをより身近な存在にする事ができる背景に、デジタル技術があることは言うまでもありませんが、他にもいくつか重要なポイントがあります。ここでは、価格面とコンテンツ面を中心にお話していきたいと思います。

3-1. 低コストで始められるから学びがもっと身近になる

現在、巷には無料または低価格で利用できるEdTechが溢れています。質については玉石混交ですが、今後さらに競争が激しくなり、質の悪いサービスや商品は淘汰されていくでしょう。無料あるいは低価格で学習できるEdTechの代表例としては、CourseraやEdXなどに代表されるMOOCsがあります。MOOCsは、インターネット上で誰もが受講できる無料オンライン講座のことで、世界に名立たる一流大学の講義を気軽に受講できることが話題となりました。日本でも、JMOOCsやgaccoといった日本語版MOOCsのプラットフォームが登場し、ビジネスやアカデミック分野のコースが多数開講されています。また、将棋や食文化など、趣味や教養に関連するようなコースも開講され、人気を呼んでいます。ビジネススキルから趣味に至るまで、幅広いコースに基本的に無料かつ日本語でアクセスできる、という点が話題になっています。

3-2. EdTechは学びをより面白くする

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いくら学びが身近になっても、面白くなければ人は見向きもしません。

その点、最近の学習アプリやオンラインコースは、学習の手法に凝ったものが多く出ています。例えば、ゲーム要素を取り入れた語学アプリや、自分でゲームや物語を作るというコンセプトのプログラミング学習アプリなど。ただ単に問題を解かせるだけでなく、ゲームの要素を取り入れたり、動画等の視覚メディアをふんだんに盛り込むなどして、飽きさせないための工夫がこらされているのも、最新のEdTechの特徴です。

最後に

今回は、最近注目を集めているEdTechとは何? というところから、EdTechが私たちの生活をどう変え得るのか、という点についてお話しました。

EdTechは現在世界的な注目を集めています。EdTechの生まれ故郷であるアメリカではもちろんのこと、アジア諸国やヨーロッパ全域でも、大きな注目を集めています。私は、2017年の7月まで約一年間、フランスでEdTechに関する研究をしてきましたが、アメリカだけでなくヨーロッパ各国の事例からも、日本が学んでいける部分はとても多いと感じました。

今後、日本ではまだ情報の少ないヨーロッパでのEdTech事情や活用事例などについて、改めてお話できればと思います。